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鼓童×ロベール・ルパージュ〈NOVA〉
キービジュアル・動画 第2弾公開

2019年12月11日

鼓童×ロベール・ルパージュ〈NOVA〉 動画第2弾公開

12月15日(日)のチケット発売に先立ち、第 2 弾トレーラー動画の公開と共に、写真家 伊藤大輔が手掛ける最新のキー ビジュアル、演出を手掛けるロベール・ルパージュの最新インタビューを初公開いたします。
11月上旬、カナダ・ケベックにて「鼓童×ロベール・ルパージュ〈NOVA〉」の稽古が行われました。ロベール・ルパージュは共に公演を作り上げる鼓童メンバーについて「初めて鼓童と会った時、 彼らは『視覚的な表現』を追求しようとしている印象を受けました。それは至って当然のことですよ ね。なぜなら、彼らは『響き』や『音楽』に強いこだわりを持つパフォーマーだからです。視覚的な 表現を我がものにできるようになれば、それはとても素晴らしいことだと思います」と語りました。 ロベール・ルパージュのインタビュー全文、〈NOVA〉メンバーのインタビュー全文は、12月15日、公式サイトにて公開されます。

公式サイト
公演情報

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Q.ロベールさんは、これまでさまざまな手法を駆使して舞台を作られてきました。今回は、太鼓とテクノロジー。この発想はどのように生まれたのですか?
A.初めて鼓童と会った時、彼らは「視覚的な表現」を追求しようとしている印象を受けました。それは至って当然のことですよね。なぜなら、彼らは「響き」や「音楽」に強いこだわりを持つパフォーマーだからです。視覚的な表現を我がものにできるようになれば、それはとても素晴らしいことだと 思います。
ただ、私は日本人ではないので、日本独特の色彩表現には足を踏み入れようとは思いませんでした。 一方で、日本的表現とはまた違う、普遍的な色彩感覚も存在すると思います。私はそこに着目したり、日本の伝統的な手法を保ちつつテクノロジーを使ったりすることで、パフォーマンスを高めよう と思いました。
テクノロジーを持ち込むにあたっては、常に慎重に考えなければなりません。テクノロジーそのものに特別な意味を持たせてしまい、伝統的なパフォーマンスの趣旨から離れてしまうようなことは避け なければいけません。あくまでも、テクノロジーはアーティストのパフォーマンスを高める手段。なので、特定のテクノロジーを使う必要はないと思っていました。

Q.〈NOVA〉のテーマは、「サイマティクス」です。一般的には、音波によって物体を振動させることだったり、音の可視化という意味で使われる言葉ですよね。なぜこのテーマを選ばれたのでしょうか?
A.サイマティクスは、振動、リズム、ビートといった音楽の概念に密接に関わっています。サイマティクスの理論によれば、私達が目にするあらゆる形状や形式の中に「世界」が存在するということ。 肉体さえも「音」によって形づくられるということになります。かつてビッグバンが起こった瞬間、 宇宙には自由に移動する無数の細胞や分子がありました。それらの粒子はやがて、さまざまな形状や 形式を取りながら一つにまとまりました。なぜなら、ビッグバンの爆発音には、あらゆる周波数、振動、そして音符が含まれていたからです。
これを表現できたら面白いのではないかと思いました。鼓童のパフォーマンスを目の当たりにする と、圧倒的な振動や響きを体感します。パフォーマンスを繰り広げられると、観客のほうも変わって いく。私はこの作品を通して、魂、心、精神、身体、そしてこの世界の形状や形式のどれもが、音や 振動、リズムによって変化してしまうということを表現しようとしました。

©伊藤大輔/鼓童提供